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ナイロン100℃公演『カラフルメリィでオハヨ』を観る。

2006_0426b【4月26日(水)】 昨日はF社の編集会議のほかは特に用事がなかったし、他の案件の締め切りもなかったので、下北沢まで足を延ばし、本多劇場で公演中の「ナイロン100℃」の芝居、『カラフルメリィでオハヨ』を観ることにした。この芝居は、前身の「劇団健康」時代に初演され、以来、何度か再演されてきた、主宰者・KERA(ケラリーノ・サンドロヴィッチ)の“代表作”だが、ボクは未見だった。というのも、実を言うとKERAの書くハナシが、ボクにはど〜も肌に合わなかったからである。
 でも、ここの劇団も“律儀”で、何年も観に行っていないにもかかわらず、DMは必ず送って来るし、年賀状も届く。通信費もバカにならんだろうに、そこまでしてくれると「久しぶりに観に行ってやるか」という気にもなってくる。

 当日券は開演1時間前から発売するとのことなので、それに合わせて劇場に行ってみると、既に列ができていた。そして、椅子席はアッと言う間に完売。あとは「階段に座布団を敷いてご覧いただくことになりますが、それでもよろしければ……」とのこと。「せっかく来たんだし、それでもイイや」と買い求めた(料金は前売りと同じにしてくれた)。相変わらず人気は根強い。

 理由不明のまま入院させられている少年(みのすけ)は、自由を求めて、患者仲間(犬山イヌコ、三宅弘城、小松和重、市川しんぺー、廣川三憲)と病院脱走を企てる……が、実はそれは、すっかりボケた老人(山崎一)の妄想。老父の妄言と奇行に振り回される息子(大倉孝二)の一家。加えて、家族にも次々にモンダイが持ち上がる……。

2006_0426 老人の妄想世界、現実世界の家庭と病院がビミョーに交差し、シニカルな笑いを織りまぜながら、人を食ったような物語が展開していく。シリアスな話かと思ったら突然おちゃらけたり、笑いを取ったかと思ったら深刻な展開になったり……観ているコチラも振り回されて、申し訳ないけど「ヤッパリ内容はよォわからん」というのが率直な感想だった。

 ただ、何ていうんだろう……ある種の“照れ”みたいなモノが感じられる。例えるなら、根はマジメなのに、マジメであることが何だかカッコ悪く思えて「オレは不マジメなのサ」と周りにイキがって見せている少年が、心の底にあるマジメな思いを伝えたいんだけど、それをマジメな顔して言うのが気恥ずかしくて、つい不マジメにおちゃらけてしまう……そんなようなカンジ。それはやっぱり、KERAが自分の父親の死に際に書いたホンだからなのかもしれない。
 だからだろうか。胸の底に何かが引っかかったような“妙な後味”の作品だった(抽象的な言い方しかできなくて申し訳ないけど)。

 それにしても、相変わらずKERAの芝居は長い。初めて観た時(確か、ザ・スズナリで観た「劇団健康」時代の『ウチハソバヤジャナイ』)、2時間30分の長さにくたびれた記憶がある。今回も、途中に10分間の休憩を挟んで約3時間……座布団がよかったのか、舞台に集中できたのか、意外に疲れなかったけれども。

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